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【本好きへの道】その2:読書の時間はどうやってつくる?

 時間のコントロールを愉しもう! 「本好きへの道」第2回目は 『読書の時間はどうやってつくる?』 です。 読んでみたいな~と思って本を買って、そのまま棚に置きっぱなし…なんてことや、まず行動の開始ができない…なんて悩みもよく聞かれます。前回は、本を読むメリットについて考えてみる記事でした。 今日は、 隙間時間を見つけるポイント に絞ってまとめていきたいと思います。 *以前書いたこちらの記事も併せてご覧ください↓↓ https://www.otonadokusho.com/2022/04/vol2.html *時間を捻出するためのコツをまとめた記事です。 日常にあふれる空き時間を見つけよう 日々の生活の中で、よく私たちが口にする言葉があります。それは、 忙しい!時間がないから○○はできないよ というもの。 ついつい口にしてしまいますし、実際、物理的にかなりのハードスケジュールのため自由な時間の確保が難しい方はいらっしゃると思います。 そんな中でも、 どこかに数分でも時間の確保はできないでしょうか? よくよく考えて、 自分の1日のスケジュール/1週間のスケジュールを紙に書き出してみる というのはいかがでしょうか? 朝起きてから、夜眠るまでの間で、自分がどのように時間を使っているかを眺めてみると、案外と隙間時間は潜んでいるはずです。 もし、読書を習慣にしていきたいな…と考えているのなら、まずはスケジュールの見直しから始めてみることをおすすめします。 <例>ある平日の仕事のある日…         6:15…起床。顔を洗って服を着替え、朝ごはんとお弁当の準備をする。 7:00…朝食。食べながらネットニュースをチェック。 7:30…メイクアップや歯磨き。 7:45…職場へ出発。電車で移動。 8:20…職場へ到着。 8:30~17:00…仕事。 17:10…電車で帰路。 18:00…帰宅。夕飯づくりを始める。 19:00…夕食。食べながら動画を見る。 20:00~22:00…皿洗いや洗濯などの家事・入浴を済ませながらの自由な時間。 22:00~…翌日の準備。仕事や家事のための下準備。 24:00…就寝。                         こんな感じのスケジュールだった場合を考えてみましょう。 いくつか読書に使えそうな時間をピックアップしてみます。 食事を食べながら

【本好きへの道】その1:本を読むとどんないいことがある?

本を読んで世界を広げよう! 今日から 【本好きへの道】 というタイトルで本を読む楽しさやメリット、役立つグッズなどを紹介する記事を書いていこうと思います。 第1回目は『本を読むとどんないいことがある?』 です。 本を読む習慣をこれから作ろうとしている人にぜひ読んでいただけたら嬉しいです。もちろん、すでに本を読むことが日常に溶け込んでいる人たちも、改めて本を読むメリットについて考えてみてください。 本から始める学び体質    まず一覧でご紹介しましょう。 知らなかった世界を知ることができる 自分のボキャブラリーが広がる 想像力が格段に高まる 集中する方法がわかるようになる 思考する癖ができる 文字からの情報収集が苦ではなくなる 総じて、 人生を変えることができる第一歩になってくれるのが読書である と個人的には思っています。 1.知らなかった世界を知ることができる 私たちは、 出会ったものからしか学ぶことができません 。子どものころから見聞きして蓄積してきたものを使い、組み合わせたり、拡張したりすることで自分なりの思考・ 生き方を見つけていきます。 いきなり見たことも聞いたこともないオリジナルが降って湧いてくるなんてことはないのです。オリジナルのように見えても、それはどこかしら何かにインスパイアされたものであるはずです。 ただぼんやりと生きていると、自分の生きている世界がいかに狭いものであるかを忘れてしまいます。知らなければ、意識を向けることも、興味を持つことすらできない。自分の生きている日常が苦しいものであった場合、答えは意外にも近くにあるのかもしれないのに、生きていることをやめたくなってしまうこともあるかもしれません。 自分を変える第一歩にするなら、読書が一番 です。自分の知らない人生、自分が出会うはずのなかった経験、知識がそこにはあります。必ず、人生の選択肢が増えます。 自分の知らない世界がたくさんあるということを知っておけば、驕った態度にもなりません。常に謙虚に、貪欲に、学ぶことを愉しむことができます。自分にとって新しいものに興味を持つことは、脳を生き生きとさせ、認知症すら予防するパワーを秘めています。 2.自分のボキャブラリーが広がる 古典に限らず、現代小説を読んでいても、自分が知らない語彙がゴロゴロと転がっています。 「これ、なんて読むんだ?」 「こんな意味

コンビニ人間【2016年芥川賞受賞作】

 コンビニを通して”普通”になる 今日ご紹介するのは、2016年に第155回芥川賞を受賞した作品 ”コンビニ人間(村田沙耶香 著/文春文庫)” です。 有名な作品ではありますが、こちらを2024年に初めて読むこととなりました。 ”普通”とはなにか?を問い、リアルな現代の姿を表現する一冊です。 こんな人におすすめ リアルなテーマの小説が好きな人 女性主人公作品が好みの人 ※以下、少々ネタバレありで進みますのでご注意ください↓↓ 概要           簡単なあらすじ          36歳未婚、彼氏なしの古倉恵子。彼女は幼いときから自分と周囲の人たちが”違う”のだということを感じさせられていた。周りの言う”普通”の世界に溶け込むため、分析と実験を繰り返してきたつもり。それでもままならない日々だった。何とか大学生となったが、自分が世界からはじき出されたような存在であることを感じながら生きていた。 そんな中、彼女はコンビニのアルバイトの張り紙を見つけ、アルバイト生活をスタートすることになる。それが彼女の人生を大きく変えることとなった。 そして気づけばアルバイトを始めて18年が経過。マニュアルにのっとり行動し、変わらずそこに在ることで、自分が世界の一部であることを肯定してくれる日々。しかし、新人のアルバイト・白羽がやってきたことで、彼女の世界は大きく揺らぎ始める…。 ここがすごい!日常の何気ないシーンをどう表現しているか? 何気ないワンシーンでも、どんな言葉で表現するかでその見え方はガラッと変わるものです。どの小説でもいえることかもしれませんが、こちらの作品ではそれが特に光っています。 主人公である古倉恵子自身が、共感力や感情そのものが乏しい存在であり、周囲の人が抱くであろう”普通”の”一般的な”思考をしません。 P10 皆口をそろえて小鳥がかわいそうだと言いながら、泣きじゃくってその辺の花の茎を引きちぎって殺している。 (それをお墓にお供えしている) P44 皆、変なものには土足で踏み入って、その原因を解明する権利があると思っている。 P59 皆が笑い声をあげ、私も「そうですね!」と頷きながら、私が異物になったときはこうして排除されるんだな、と思った。 などなど。客観的で鋭い風刺に、なるほどと唸らされることが多いでしょう。 また、 随所に登場する、 「変化しているけれ