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英語学習:単語学習Distinctionシリーズ

YouTubeでも人気のATSUさん執筆の単語帳  実は細々と英語を勉強したり、使ったりしています。 今のところ仕事で英語を使うことがないので、とてもゆるい勉強なのですが、好きな英単語帳を紹介してみようと思います。今日ご紹介するのは、 ATSU さんという、オーストラリアで公認会計士をしていた方が作った英単語帳: Distinction シリーズです。 Atsueigoさんの公式オンラインストアのURLはこちらです↓ https://atsueigo.shop/ こんな人におすすめ Nativeの使う英語表現を学びたい人 試験対策に新しい英単語帳を使ってみたい人 Distinction2000        まずはじめに、 ”Distinction2000(ATSU著/KADOKAWA)” です。 公式LINEアカウントやその他のSNSでもご紹介させていただいているのですが、このブログでは特徴をより詳しく載せておきたいと思います。 難易度:中級~TOEIC対策 難易度は 「中級以上」 となります。 英語が使えるようになりたい!と願って勉強を始めるとき、簡単なものから始めようと思う人も多いかと思いますが、Atsuさんの英語勉強の特徴は、 膨大な勉強量(1日最低5時間~10時間) 論理的に作戦を立てた勉強 です。そのため、「本当に英語勉強したいです!」という人には効き目が高いと思われます。逆に、「ちょっと難しすぎる…」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。特に、大人の学び直しで…という方で、英語に触れてこなかった方にはハードルが高いかもしれませんね。 TOEIC対策にもなると紹介されていましたが、内容はそこまでTOEIC単語に特化はしていません。むしろ、 日常の中でこの単語をどう会話に落とし込むか? という点をよく練ってくれている単語帳です。 ここが違う:登場する英文が容赦ない チャプター1~40まで、移民に始まり人工知能に至るまで、アカデミックな分野分けがなされています。ニュースで登場するかのようなフォーマルな言い回しから、日常での何気ない会話での使い方まで、幅広い例文が採用されていますね。 人によってはとっつきにくい内容だと感じる人もいるかもしれませんが、英語圏で暮らすことを考えたら、乗り越えなくてはならない壁なのかもしれません。 英文の日本語訳もまた、「日本語だ

【シリーズ】読書生活のつくりかた vol.1継続して読むコツ

本を読む習慣を定着させる方法 ほんの数年前までは、本を読む習慣なんてゼロだった私が、何かしら毎日のように読み、考え、生活に活かせるようになってきました。 なかなか読書習慣が身につかなくて困っている…という人がもしいれば、私の経験もお役に立てるのではないかと考え、 『読書生活のつくりかた 』 と 題してシリーズ投稿をしていこうと思います。 何度も言いますが、私はまったく本を読もうとしない人でした。読む価値もわかっていなかったです。あれだけ学生のころは勉強していたのに、社会人になったら「無」。ただ働いて、テキトーに大人になったつもりになっている人間でした。 それがいまや 年に約300冊近く読む習慣 ができてしまったのです。人はなかなか変われないと言いますが、こんな人生になるとは思っていませんでした。 今日は第一弾!”継続して読むコツ”をお届けしますね。 この記事はこんな人におすすめ まず本を手に取るまでに至らない人 本を読み始めてすぐ挫折してしまう人 本を読む習慣をつくるメリット 私が考える、本を読む習慣をつくるメリットは、 賢くなる(考える力が身につく) 謙虚になれる 心の鍛錬になる 以上の3つが大きいかなと考えています。 1つずつ見ていきましょう。 賢くなる(考える力が身につく) そもそもなぜ本を読むべきなのか? ”賢さ”を手に入れる基本は、まず本を読むことだと思います。 本を読んでいる人=知的な人と考えている人もいるかもしれませんが、間違っていないと私も感じますね。 ただ言い方の解釈としては、 「もともと賢い人が本を読む」のではなく、 「本を読むから賢くなる」 という言い方が正しいと言えるのではないでしょうか。 誰しも最初から知識があるわけではないのです。知識を1つずつ積み重ねた結果、考える力・想像力が養われ、賢くなっていく。天性のひらめき力には及ばなくても、考えるトレーニングはきっと身につく。 学生の勉強も、社会人になってからの資料集めも、資格勉強も、本を読まないで何かを学ぶときなんてないですよね。本は、学びの原点であると言えると思うのです。 インターネットだけじゃダメなの? それなら、別に本じゃなくてもいいじゃないか?ネットで情報を拾えばいいじゃないか?という方もいらっしゃいますね。確かに、最新ニュースの情報、本を読むまでもない簡単な調べものなどは圧倒的にイン

コンサル一年目が学ぶこと

 初心を忘れずにいられる本 今日ご紹介するのは、コンサル(コンサルティング業)に関する本で、 ”コンサル一年目が学ぶこと(大石哲之著/ディスカヴァー・トゥエンティワン)” です。 こちらは発売したのが2014年と少し古いですが、ビジネス・マネジメントのカテゴリでベストセラーとなっています。コンサル…と言いつつ、お仕事をしていく上での基本がわかる普遍的知識です。 こんな人におすすめ 会社の後輩教育に役立てたい人 会社の新人としてこれから仕事を頑張りたい人 本の概要          文章の構成 大変わかりやすいです。話し言葉でゆったりと書かれている印象があります。要点を絞って紹介してくれているので、長い文章を読むのが苦手…という人でも案外さらっと読めてしまうと思います。 重要なことを端的に。そのスタンスで最後まで進みます。勘のいい人は目次だけでも理解できてしまうかもしれませんね。 コンサルとは、「経営上の課題を明らかにし、解決する助言をする仕事」とされています。いかに儲けさせるか?というテクニックも大切かと思いますが、この本で登場するのはあくまで 仕事相手と関わるときの基本的なスタンスのみ 。その点は注意して読み進めてください。 大まかな流れ 大枠では4つに分けられていました。 話す技術 コンサル流思考術 コンサル流デスクワーク技術 プロフェッショナル・ビジネスマインド 1つずつ見ていきましょう。 話す技術 ざっとまとめると、 結論から話そう 端的に話そう 数字とロジックで語ろう 相手に理解してもらえるように話そう といった内容です。 この中で特に大事だなと思えたのは、 「相手の期待値を把握して常にそれを超え続ける」 という考え方ですね。 求められたことをやるだけではダメなのです。ただ、求められたこと以外でおまけを与えたところで、相手は必要としていない。 相手から何をやってほしいと言われているのか、その理由・目的をきちんと理解していれば、「○○のあたりもやっておいたほうが役に立ちそうだな」というのがわかってきます。求められたことはきっちり提示し、そこにさらにプラスαを持っていく。信頼関係を作るうえで非常に役立つ考え方ですね。 コンサル流思考術 ここで大事だとされているのは、 考え方を考える ということです。手順を考えておいて、その時点で上司や仕事先から同意を得ておく。

クララとお日さま

 人に貢献するためにつくられたAIの一生を描く 今日は、小説のご紹介です。 ノーベル文学賞を受賞されたことのあるカズオ・イシグロさんの本。” クララとお日さま(カズオ・イシグロ著/土屋政雄訳)” という作品です。 文章がすごく綺麗で、丁寧です。 内容は量も厚みもある一冊になっています。 ※小説紹介はネタバレをなかなか避けられないと思います。できるだけ省いていますが、 ご一読いただいてから再度この記事をお読みになるほうがちょうど良いかもしれません。 こんな人におすすめ カズオ・イシグロ作品が好きな方 AIを題材にした小説に興味がある方 本の概要          世界観 クララというAF(Artificial Friend)が語り手となり、物語は進みます。 とても観察力・学習能力に長けているAIであるクララ。AIを販売するお店のショーケースの中から、外の世界を眺めていました。 そんなクララが、病弱で死を恐れながらも強く生きようとする少女ジョジーと出会い、彼女の家で暮らし始めます。 ジョジーの家族、友だち、ピアフレンドたちとのかかわりを通して、ジョジーのこと、目の前にある世界のことを学んでいったクララは、ジョジーのためにできることを自分で考えて行動していきます。 各部のまとめ 第一部:ジョジーとクララの出会い お店から外の世界を眺めているだけだったクララが、クララを必要とする人と暮らす世界へと足を踏み入れます。 第二部:ジョジーの家族 一緒に暮らすようになったことで、ジョジーの母親クリシー、友人リック、家政婦メラニアについて知ることになります。 第三部:よそよそしくなる関係 ジョジーの病気の悪化から、ジョジーの大切な人たちの姿が浮き彫りとなってきます。 母親の苦しみ、リックの決意、家政婦メラニアの気持ちなど…それぞれの登場人物たちの背景がはっきりとするのが第三部です。 第四部:クリシーの目的 なぜジョジーの母親はクララを購入し、ジョジーと暮らさせることにしたのか?その驚きの理由がここで明かされることとなります。 第五部:ジョジーの容体悪化 具合がより悪くなっていくジョジー。クララは彼女のため、病気を回復させるためにベストだと自分で判断した行動をとります。 第六部:それからの暮らし ジョジーは生き続けることができたのか?AIクララはどうなったのか?その後のお話がここで明か

無理ゲー社会

自分らしく生きるなんて無理ゲーだ  世界は多様性を認め合おうと声高に叫び、自分らしく生きることを肯定しようとしています。しかし、自分らしく生きるって…いったいどうやるんだ?と思ったことはないでしょうか。日本や世界で一番になれるような才能なんてないのに、どうやって夢を持てばいいのか?なんだか長く生きることが無価値に思えたことはありませんか? わたしもいつも考えてしまいました。自分らしいっていったいどういうことかと。 その息苦しさの理由を解説しようとしてくれているのが、本書 ”無理ゲー社会(橘玲著/小学館)” です。 こんな人におすすめ 自分らしく生きるということに違和感がある人 頑張りたいのに頑張れないと感じる人 子育てに役立てたい人 本の概要          文章の構成 橘玲さんの著書は、やや強めに理由を提示していくので、もしかしたら好き嫌いがあるかもしれません。 ただ、内容の濃密さはすばらしいと思います。 以前別の著書で”上級国民/下級国民(小学館新書)”を読んだときがあるのですが、当時はあまり知識もなくて「何を言っているんだ…?」と思っていました。 知識がついてくると、そういうことが言いたかったのかと納得できる部分が多いので、あらかじめ関連知識がある状態でこちらを読むと、いかに網羅的に書かれているかがわかるのではないでしょうか。 自分らしく生きるとどうなるか いま日本で暮らしていて、すでにお気づきの方も多いと思いますが、現代は 「個人」の時代 であると言われていますね。 自分の責任で、自分の好きなように生きる。 昔の人々は身分制社会の中でそれが許されなかった。だから、昔の人からしてみれば、とても幸福な時代なのかもしれません。 ただ、みんなが自分らしさを求めた結果、 中間共同体が解体し自己責任が強調された 、と著者は表現しています。 個人が強調されると、町内会の催しってなんだか面倒ですよね。そんなのやりたい人だけでやってほしいと考えたりする。そしていつの間にか廃れてなくなっている。 また、会社は家族だ!みたいなことを言って、上下関係を守って働くことが美徳とされた時代は終わり、会社はお金を稼ぐ場所にすぎないものになってきた。どんな生き方をしてもいいのだと。正しい生き方なんてないのだと。 私たちは、生きることを誰のせいにもできなくなっているようです。自分らしく生きる

男子劣化社会

 発達したITが男たちをダメにさせる? 今日ご紹介するのは、以前SNSで紹介したときに反響の大きかった1冊です。 ”男子劣化社会(フィリップ・ジンバルドー/ニキータ・クーロン著 晶文社) という本です。 なぜか安全な場所にひきこもることを選んでいる男たちが増えている。 その理由を分析したのがこちらの本になります。著者はアメリカの方なので、アメリカで起きていること・アメリカの背景をベースに書かれていますが、日本にも同じように通じる部分があるはずです。 こんな人におすすめ 自分に自信が持てない男性の方 親として男の子を育てることに悩んでいる方 本の概要          文章の構成 邦題は「男子劣化社会」ですが、英語原文でのタイトルは 『Man Disconnected: How technology has sabotaged what it means to be male』(イギリス版)『Man, Interrupted: Why Young Men are Struggling & What We Can Do About It』(アメリカ版) となります。 日本語訳されたこちらの本。 男子を劣化させる原因 と、 その対策 をまとめています。 序盤を読むだけでも、原因についてはチェックすることができるでしょう。様々な例を提示し、主となる意見・調査結果を補強させるようにして、繰り返し論を述べていくスタイルの文章です。人によっては、ややくどく感じてしまう人ももしかしたらいるかもしれません。 登場するご家庭・男子の例はアメリカの方々です。 日本にも共通するところはあるので、興味深く読むことができると思います。 ひきこもる男たち 「変化し続ける不確かな世の中で多くの困難に直面し、多くの若い男たちが安全な場所(家の中・親の家)にひきこもることを選んでいるらしい。 家の中では拒絶されることがないうえに、自分の能力を肯定してもらえるのだ。」 こんな状況になってしまう一連の流れをまず言うと、 ゲームの刺激→学校はつまらない→成績が下がる・ADHDだと言われる→薬物療法をされる→諸問題を引き起こす→悪循環に陥る… 上記のようになります。 さらに、ひきこもった男たちは ハードコア・ポルノに依存 するとのこと。 現実ではコミュニケーションをとり、駆け引きをしてそこに至るわけで

勉強大全 ひとりひとりにフィットする1からの勉強法

  すべての受験生が後悔のない受験をするために テレビ番組やYouTubeでも人気を博しているQuizKnock。そのCEOである伊沢拓司さんが書いた ”勉強大全 ひとりひとりにフィットする1からの勉強法(伊沢拓司著/KADOKAWA)” を紹介したいと思います。 伊沢さんの受験生であったときの経験から、 受験とは何なのか 受験に向かう心構え 勉強はどうやって取り組むのか を解説してくれています。 受験生へ向けた本ではありますが、おとなが読んでも学びを考え直すきっかけを与えてくれることでしょう。 こんな人におすすめ これから受験に立ち向かっていく人 QuizKnockのファン/伊沢拓司さんのファン 勉強を戦略的に楽しみたい人 本の概要          文章の構成 わかりやすく、易しい日本語です。 伊沢さんの話し言葉で最初から最後までまとめられています。 伊沢さんが受験に挑むことになったきっかけや苦労、たどり着いた勉強の形を紹介してくれています。 頭のいい人が考える道筋は、丁寧で、意外とシンプルだなといつも感心してしまいますね。 なんといっても 東大に合格した人のお話。 遠いようにも感じますが、なぜか身近に感じさせてくれるのも伊沢さんの魅力。 随所に伊沢さんの写真も登場しますので、ファンにとっては嬉しいかもしれません。 大学とは何か p40 大学はキミのために何かをしてくれる場所ではない p57 全力とは、先に述べたとおり「結果を最大化しようと考え続けること」です。 受験を受験で終わらせず、今後の人生に役立てようとする姿勢を教えてくれます。 受験の際には十分に自分と向き合い、分析して、その時のベストを選択する。 将来どうやって働くかなんて、後からいくらでも変更していいのです。 (おとなになったからこそ痛感しますが、高校受験・大学受験というのは、人生の中でのほんの一瞬にすぎないものです。受かれば安心してして勉強をしない・受からなくて挫折して勉強をしない…のでは、その先の人生もきっと立ち行かなくなるでしょう。) 常に、その時の自分の最善を探して歩いていく。 ただ、「学歴はあって損じゃない」というのが著者の考え方です。 そこまで努力を重ねた証明であり、 何か1つを頑張った証拠でもあります。そして、その経験は将来必ず糧になってくれると教えてくれます。 理想の勉強法なんてない

IKIGAI The Japanese Secret to be a Long and Happy Life

 フランス人がまとめた日本長寿の秘密 今回は洋書のご紹介です。 インド人の友人が好きだと言っていた本で、 "IKIGAI The Japanese Secret to be a Long and Happy Life(Héctor Garíca and Francesc Miralles/Translated by Heather Cleary)" という本です。 著者はフランス人の方で、日本在住歴が長い方。日本人がよく使う「生きがい」という言葉を切り口にして、長く幸せに生きるためにどう行動したらいいかを説明してくれています。 こんな人におすすめ 外国人からみた日本人について知りたい人。 生きがいについて考えてみたい人。 長寿であるためのメソッドを知りたい人。 本の概要           文章の構成 英語で書かれていますが、非常に易しい英語です。Non Nativeとしては読みやすくて助かると思います。 centenarian(100歳以上の)、longevity(長生き) がキーワードです。 日本の中でもとりわけ長寿な沖縄県大宜味村の住人達の暮らしや考え方の中に、長く幸せな人生の極意を見つけ出そうとした1冊。 「生きがい」という言葉にあたる英語訳が実はないのだ、という話から始まり、 長寿であること、 かつ幸せであることを実現するためにはどう行動するべきか?を広くまとめてくれています。 生き甲斐の言葉の意味を解説しているわけではなく、どちらかというと 「健康で長寿」 な状態であるための工夫についてが中心です。 日本の言葉を多く引用 生き甲斐、腹八分、など、日本の言葉がそのまま登場します。 それを英語で解説しているので、面白いです。 日本人が日本語で理解していることを別の言語に翻訳された形で読んでみると、「そうか、そういうふうに考えたことはなかった!」と新たに気づきをくれたりもします。 また、内観や瞑想など、海外でも注目されている”禅”の考え方を解説しています。 最近は、多くの国で瞑想が取り入れられているので、この本にもその一端をみることができるでしょう。 大宜見村の住人の特徴 簡潔に言うと、 Be Optimistic. 楽観的に生きることがコツのようです。 著者らが行ったインタビューに対する住人たちのコメントは、簡潔で清々しいものです。 (p