勉強大全 ひとりひとりにフィットする1からの勉強法

 すべての受験生が後悔のない受験をするために

テレビ番組やYouTubeでも人気を博しているQuizKnock。そのCEOである伊沢拓司さんが書いた”勉強大全 ひとりひとりにフィットする1からの勉強法(伊沢拓司著/KADOKAWA)”を紹介したいと思います。

伊沢さんの受験生であったときの経験から、

  • 受験とは何なのか
  • 受験に向かう心構え
  • 勉強はどうやって取り組むのか

を解説してくれています。

受験生へ向けた本ではありますが、おとなが読んでも学びを考え直すきっかけを与えてくれることでしょう。


こんな人におすすめ

  • これから受験に立ち向かっていく人
  • QuizKnockのファン/伊沢拓司さんのファン
  • 勉強を戦略的に楽しみたい人

本の概要         

文章の構成

わかりやすく、易しい日本語です。
伊沢さんの話し言葉で最初から最後までまとめられています。

伊沢さんが受験に挑むことになったきっかけや苦労、たどり着いた勉強の形を紹介してくれています。
頭のいい人が考える道筋は、丁寧で、意外とシンプルだなといつも感心してしまいますね。

なんといっても東大に合格した人のお話。
遠いようにも感じますが、なぜか身近に感じさせてくれるのも伊沢さんの魅力。

随所に伊沢さんの写真も登場しますので、ファンにとっては嬉しいかもしれません。


大学とは何か

p40 大学はキミのために何かをしてくれる場所ではない
p57 全力とは、先に述べたとおり「結果を最大化しようと考え続けること」です。
受験を受験で終わらせず、今後の人生に役立てようとする姿勢を教えてくれます。

受験の際には十分に自分と向き合い、分析して、その時のベストを選択する。

将来どうやって働くかなんて、後からいくらでも変更していいのです。
(おとなになったからこそ痛感しますが、高校受験・大学受験というのは、人生の中でのほんの一瞬にすぎないものです。受かれば安心してして勉強をしない・受からなくて挫折して勉強をしない…のでは、その先の人生もきっと立ち行かなくなるでしょう。)

常に、その時の自分の最善を探して歩いていく。

ただ、「学歴はあって損じゃない」というのが著者の考え方です。
そこまで努力を重ねた証明であり、何か1つを頑張った証拠でもあります。そして、その経験は将来必ず糧になってくれると教えてくれます。



理想の勉強法なんてない

万人に共通する”いい”勉強法なんて実はないと著者は語ります。
塾のチューターをしていたときに困ったことは、
  • 目標が具体的にどこまでか
  • 自分の現在地を把握しているのか
  • 点数を取りたいのか・速く解きたいのか
など、具体的に何も考えず、ただ”いい”勉強法を知りたいと質問されたことだったそうです。
ある勉強法はこの人には合うが、自分には合わない。それで当たり前で一概には言えないことなのに、どうしても必勝法を見つけたがる。

間違いないのは、ダメな勉強法はある、ということ。

勉強時間で勉強量を図ることや、模試で点数や判定だけを気にすること、また暗記でインプットばかりすることなど。
合格に向けては、

勉強法×努力量

が必要である。

勉強法は自分に合っているものを選び、そして十分な努力をすること。
自分の現在地を定期的に確認しながら修正をかけていくことで、自分だけの勉強法を作り上げていこうと試行錯誤することにこそ、意味があるのだと教えてくれます。



受験生活のつくり方

受験するにあたり、どうしても対策のための時間を捻出しなければなりません。いくら気持ちを整えて、目的を明確にしても、自分の周りには勉強を継続させない誘惑だらけです。
誘惑に惑わされないルールを作ることが紹介されています。

p116
①自分が流されやすい誘惑を遠ざけるルールが欲しい
②具体的な形でルールにする
③実現できるルールを作る
④途中で変更してもよい

自分の弱いところをきっちりと見つめて、それを断ちましょう。

ただし、無理はしすぎないこと。

寝る時間を削ったところでパフォーマンスが落ちるだけであり、無理に達成できないような縛りを設けるのも継続できません。

自分に甘くならないような”環境”をまず作って、その中でがんばってみる。
環境をどのように整えればいいのか?参考になるアイディアがつまっています。


暗記することから逃げない

一番印象深い言葉は、「暗記することから逃げない」ということ。
成績を伸ばすためには、「点数に踊らされることなく、基礎固めを行うほうがよい」と書かれています。
基礎ほど、暗記する箇所は多いものです。
単調にただ覚えようとするとするのでなく、戦略を持って覚えることをおすすめしていました。

p236 知識は覚えるためではなく、使われるためのもの

なぜ覚える必要がある部分なのかを明確にし、少しずつ覚える範囲を広げて反復する。大枠で覚えておけばいいのか、細部まで完璧な暗記が必要なのかも見極めていきます。

そして暗記したことはアウトプットしましょう。

「試験ではどのように出題される可能性が高いのか?」「どう使われるのか?」を意識して取り組むアウトプットです。

暗記は結局反復することによって達成されるわけですが、その際の覚え方のコツもいくつか紹介されていましたので、ぜひチェックしてみてください。
※記憶法などは他の書籍のほうが細部まで説明されていると思います。こちらの本では、あくまで暗記することの意味、暗記するための道筋を示してくれているところが肝です。

伊沢さんの失敗談も含めたエピソードに、親近感を感じながら読み進めることができると思います。




感想           

受験勉強にフォーカスした内容にはなっていますが、この本で学べる勉強の「戦略」はおとなでも役に立つ内容になっていると思います。

受験が終わり、大学を卒業すればいよいよ社会人。
仕事を覚えていく中で、学生のころに取り組んでいたような暗記は行わなくなっていきます。

実はおとなのほうが、勉強は必要です。
しかし勉強に取り組むにあたり乗り越えなければならないことが山盛りなのもまたおとななのです。

学生のときよりもまとまった時間は取りにくいし、働きながらの学習は体力が削られる。日々のルーティーンは当たり前のように行わなければ生活が立ち行かない。でも資格を取るとか、学生のころよりもより特化した分野の勉強が求められる。何もしなければ何も得られないとわかっているのに体を動かせない。誘惑はますます多くなる…。

こういう時に、こちらの本で学べる勉強への向き合い方、暗記から逃げないことを思い出し、取り組んでいくのはいかがでしょうか。

もっと勉強・学びを身近なものにし、生活の一部にしていけるようにすれば、生き方はもっと豊かになるような気がします。

挑戦を楽しんでいきたいなと思える、そんな1冊です。


まとめ          

  • 受験に挑む目的を明確にしよう
  • 作戦・戦略を持って勉強を継続できる習慣を作ろう
  • 暗記で試験を攻略しよう


試験合格を目指す勉強にも、自分の教養のための勉強にも、役立つ考え方が載っています。ぜひ読んでみてくださいね。



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