コンサル一年目が学ぶこと
初心を忘れずにいられる本
今日ご紹介するのは、コンサル(コンサルティング業)に関する本で、”コンサル一年目が学ぶこと(大石哲之著/ディスカヴァー・トゥエンティワン)”です。
こちらは発売したのが2014年と少し古いですが、ビジネス・マネジメントのカテゴリでベストセラーとなっています。コンサル…と言いつつ、お仕事をしていく上での基本がわかる普遍的知識です。
こんな人におすすめ
- 会社の後輩教育に役立てたい人
- 会社の新人としてこれから仕事を頑張りたい人
本の概要
文章の構成
大変わかりやすいです。話し言葉でゆったりと書かれている印象があります。要点を絞って紹介してくれているので、長い文章を読むのが苦手…という人でも案外さらっと読めてしまうと思います。
重要なことを端的に。そのスタンスで最後まで進みます。勘のいい人は目次だけでも理解できてしまうかもしれませんね。
コンサルとは、「経営上の課題を明らかにし、解決する助言をする仕事」とされています。いかに儲けさせるか?というテクニックも大切かと思いますが、この本で登場するのはあくまで仕事相手と関わるときの基本的なスタンスのみ。その点は注意して読み進めてください。
大まかな流れ
大枠では4つに分けられていました。
- 話す技術
- コンサル流思考術
- コンサル流デスクワーク技術
- プロフェッショナル・ビジネスマインド
1つずつ見ていきましょう。
話す技術
ざっとまとめると、
- 結論から話そう
- 端的に話そう
- 数字とロジックで語ろう
- 相手に理解してもらえるように話そう
といった内容です。
この中で特に大事だなと思えたのは、「相手の期待値を把握して常にそれを超え続ける」という考え方ですね。
求められたことをやるだけではダメなのです。ただ、求められたこと以外でおまけを与えたところで、相手は必要としていない。
相手から何をやってほしいと言われているのか、その理由・目的をきちんと理解していれば、「○○のあたりもやっておいたほうが役に立ちそうだな」というのがわかってきます。求められたことはきっちり提示し、そこにさらにプラスαを持っていく。信頼関係を作るうえで非常に役立つ考え方ですね。
コンサル流思考術
ここで大事だとされているのは、
- 考え方を考える
ということです。手順を考えておいて、その時点で上司や仕事先から同意を得ておく。そうすると、どのように仕事が進んでいくのかがわかるし、おかしいところは事前にお互い確認することができて修正が利きやすくなります。
また、
- 常に自分の意見を持って情報にあたる
ということも紹介されています。
今の時代は情報はいくらでも手に入ります。調べれば出てくる。情報を持っていること・何を知っているかではなく、どのように伝えるかのほうがよっぽど大切になるのです。
コンサル流デスクワーク技術
- パワーポイントはシンプルに
- エクセルやパワーポイントは作成スピード重視
といった考え方が書かれています。
相手の求めているのことは、きれいなパワーポイントじゃない。情報がわかりやすく伝わればいいのです。余計なことはやらないで、大事なことをディープにやっていく。捨てる勇気を持ちましょう、ということですね。
プロフェッショナル・ビジネスマインド
会社で働く上では、いかに会社に・上司に貢献するかが必要になりますね。言われたことをまずやる。でもそれだと、ただ頑張ることにコミットしてしまう。
- なぜそれをやるのか?
- 社会にいかに貢献できているか?
までを考えられると、プロフェッショナルとしての自覚・プロの仕事に近づいていくでしょう。そうすれば、会議で発言しないなんてことはできないし、自分が持っている役割をしっかりと認識した行動が伴ってくるはずです。
「貢献する」ということばについて、改めて考えさせられる章になっていると思います。
感想
「情報量<<考えること」
まとめ
- 相手に理解してもらえるように話そう
- 自分の考えを持って仕事にあたろう
- どの立場になっても自分の役割を考えてみよう
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